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NHKアナウンサーとともにことば力アップ /日本放送協会

2010/03/01

話言葉をもっと学びたいなー。
と思って雑誌コーナーで見つけて買ってみたんだけど、話言葉よりも、文章中に出てきたカルロス・ゴーンの言葉の方が印象に残ってしまって、気持ちのやり場に困り果てた。
俺の読み方が悪かったのか。

信頼を得るために、ことばを大切にする

「信頼は人生の最も重要な目標である」
このことばは、日産自動車社長のカルロス・ゴーンさんが少年時代を過ごしたレバノンの高等学校で、生徒達からカリスマ教師として絶大な信頼を集めていたラグロボール先生のことばです。日本経済新聞のコラム(2000/1/8 交遊抄)で、ゴーンさんはそのひと言が忘れられない、と書いています。ラグロボール先生は、「信頼を得るためには次の三つのことをしなさい」と教えました。
1. 人の話をよく聴き、聴いたことをもとに考える
2. 考えたことをシンプルな分かりやすいことばで人に話す
3. 言ったとおりに行動する
先生は、この3点が守れれば人の信頼を得ることができる。そのためには、ことばを大切にしなければいけない、と教えたのです。(p9)

1番も2番も3番も、信頼を得るための方法を「ことば」を中心に具体的に書いてある点が新しかった。さすが日本放送協会の本。改めて「ことば」を学ぶ重要性を認識した。

意味がリアルに伝わる表現 - 質問方式

カルロス・ゴーンの先生の言葉が一番印象に残ったとはいえ、話し方で印象に残る部分も(ほんの少しだけど)あったから書いておく。

言う気になってことばを音にするときに、動機が乗ります。そこで、言う気になるような状態を作り出してみます。その一つが、「質問方式」です。
(中略)
冒頭、1行目の文、「仕事場は原宿ちかくのマンションである。」で考えます。
まず、「仕事場」という言葉に動機を乗せてみましょう。
そこで、質問します。この場合「何?」と問いかけてみましょう。それに答えるつもりで、「仕事場」と言ってみます。
次の「原宿」も、「どこ?」と質問します。「原宿」と答えてみましょう。
同様に「マンション」も「何?」と聞いて、答えます。
ただ読んで、字を音にするときとは違う感じがしませんか。相手に意味を言おうという、勢いのようなものが感じられるのではないでしょうか。これが、ことばに動機が乗ってきたということなのです。

実際にやってみると、ちょっと発音が聞き取りやすくなるというか、アナウンサーっぽい発音になる気がする。アナウンサーの人ってこういう工夫するのかー、って、妙に感心してしまった。
話言葉の意味をちゃんと聞いてもらいたいときには、こういう点に気をつけて発音してみたら良いかも。

とはいえ、この本は僕にとってはカルロス・ゴーンの先生の言葉が全ての本でした。

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