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十一人のなかの一人―サッカーに学ぶ集団の論理 / 長沼 健

2009/06/27

実は僕はかなりのサッカー好きだ。

小学生では下校後も休みの日も夏休みもサッカーばかりしていたし、
中学高校でも登校前、昼休みなど時間を見つけてはサッカーをしていたし、
大学生ではサッカーのテレビゲームばかりしていた。
そして社会人になった今は毎週テレビのサッカー番組を欠かさず見ている。

もちろんプレーが上手なわけでもないし、
ルールさえもちゃんとわかってるか怪しいくらいなんだけれど。

そんなサッカーファンの僕がある日、新聞の広告欄をみて
この本が紹介されているのをたまたま発見して、すぐに手に取った。

選手としても監督としても日本のトップレベルの実績を持つ
長沼健さんの本ということで、とても興味をもって読んだ。

この本は、人に薦めるのがとても簡単だ。
サッカーが好きな人にオススメである。

試合への準備と戦い方、チームワークの重要さと作り方、チームの強化の方法などについて
著者の経験をもとに方法論が書かれている。

1975年に初版が発売された本だけど、
30年以上経った今読んでも全く内容を古く感じることがなかったことに驚いた。
チームの中で働く上で重要なことがとにかく沢山書いてある。

日々の仕事にも応用できる考え方も沢山得られた気がする。
また読み返したい本。

以下、気になった点とかをメモ。

・サッカーの選手の質の良否を見分ける方法は比較的簡単だ。
 ボールから遠い位置にいるとき、何を考え、どういう行動をとるかを見れば、
 ほぼその選手の能力は判断できる。
 つまり、レベルの低い選手は例外なく、ボールから離れれば離れるほど思考力が低下する。

・選手の集中の継続性を高めることが勝利の必要条件となる。
 「ルック・アラウンド」と「シンク・ビフォア」を心がける。
 ボールがフィールドの外に出ても常に頭を回転させること。
 集中が切れてしまうと資質も能力も何ら活用されないまま終わってしまう。
 一つプレーをすると、次に必ず休みを入れるプレーヤーには「オヤスミナサーイ」と声をかけてあげればよい。

・できる限りアンテナを伸ばして情報をキャッチする。
 すべてをキャッチした上で適切な取捨選択をしなければならない。
 キャッチした情報の中で自分のチームに重要なものは、映像となり心の中に鮮明に描かれる。

・予知能力に乏しく、したがって決断が遅れるタイプを消防自動車と呼んでいる。
 (中略)
 これでは完全にピエロだ。火の手が上がって駆け出したのでは完全に手遅れだ。
 きなくさいと感じたときが、まさしくスタートを切るべきタイミングなのである。
 

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