48JIGEN *Reloaded*

凹まない人の秘密 / アル・シーバート(Al Siebert)

2009/04/26

誰にでも凹んでしまう時はある。
一度凹んでしまうと、その日のクオリティが落ちてしまったり、
なかなか気分を回復できなかったりする。
これを改善できないかなあと思って読んでみた。

原題は"The Resiliency Advantage"。
内容としては
 ・どういった人が凹みやすいか
 ・どういった考え方が凹みにくくなる秘訣か
 ・凹んだときにどう考えるべきか、何をすべきか
 ・解決のヒントの探し方
などが書いてある。

良い本だった。

凹んだときにどうするかは、
「ポジティブ・シンキングをする」とか
「友達に話を聞いてもらう」とか
人それぞれ色々な方法があると思う。

また、大体の場合、凹んだ自分は時間が解決してくれたりもするから、
本書の内容を知らなくても困ることは全然ない。

そういう人にこそ、本書を読んでみてほしい。
我流だけが全てじゃないことがわかる。
掘り下げて、まとまって書かれているから、
各自の自分なりの考え方に、何か得るものがあると思う。

読み終えて、思ったこと・気になった点をメモ。

・他の誰かのせいであなたの人生が危機に陥ったと感じたときに、
 あなたが考えなければならない重要なことは、
 「自分の人生に責任を負うのは誰か?」ということだ。
 この問いかけこそがあなたの凹まない度合いを決定する。
  ...(中略)...

 自分の人生はいつも自分以外にコントロールされていると信じている人は、
 自らその信念が正しいことを証明するような生き方をする。
 そして人生をコントロールするのはいつも自分だという信念を持つ人は、
 それを証明するような生き方をする。(p43)

・仕事がストレスになる、という言い方を私たちはする。
 しかし正確な語義からすると、ストレスとは外部から私たちの体や心にかけられる圧力のことだ。
 そしてストレイン(strain)が、その圧力に対する私たちの反応ということになる。
 問題なのは、圧力の客観的な大きさではなくて、
 それにいかに凹まされないかという私たちの許容力のほうなのだ。
 ...(中略)...
 その環境をどうとらえるかというのはあなたの個人的な問題でしかない。(p54)

・マイナス(厄介事)を減らし、プラスを増やしていく行動をとること。(p59)
 どうすれば厄介事を良い方向にもっていくことができるか。
 例えば、
  ・「こんなことはどうでもいい」とは思えないだろうか
  ・どんな小さなことでもいい、何かしらそれに対してできないか
  ・それから逃げる方法はないか。見なくてすむ方法は。(p62)

・凹まない人のライフスタイルでは、プレッシャーやストレインは避けるべきものではない。
 バランスが大事(p67)

・問題が起こったときには、自分の感情ではなく、
 すぐに問題そのものに意識をフォーカスすることが大事。(p73)

・楽しみ、遊び心、満足、慈しみ、愛情、笑い。これらが問題解決に必要な能力を高めてくれる感情。(p75)

・賢い問題解決をするために。(p81)
  1、「問題を解決する」という意志をもつ。
  2、「自分の力で解決する」という心構えを持つ。
  3、今までの思考パターンを飛び出す。
  4、感情的にならない。

・世界を自分勝手にねじ曲げてとらえている人は、たいていうまくいかない。
 ...(中略)...
 あなたは人と話していて、「ああ、この人の現状認識はずいぶんずれているな」と
 感じたことはないだろうか?彼らは最初から先入観を持って自分の周りのことを
 とらえていて、その考えと一致しないものは排除してしまっている。(p89)

・子どものころにいつもよい子を演じていた人の人生がうまくいかないことを多いのか。
 それは、彼らはたとえどんなにそれが場違いなものであっても、
 決まりきった反応しかできないから。
 自分の周りの世界への興味を失い、経験から学ぶことを止めてしまったためだ。(p92)

・セルフ・イメージが低い人は、往々にして失敗を自分の人格と人生全般に押された
 烙印ととらえてしまいがちだ。しかし一方、セルフ・イメージが健全で高い人であれば、
 今現在の自分の力はどこがどれだけ足りないかのフィードバックとして失敗をとらえる。(p94)

・困難に出会ったときの、凹まない人の反応。
 状況と戯れることができれば、あなたはそれに押しつぶされてしまうことはない。(p96)
  ・この状況で笑えることって何だろう?
  ・ここから私が学べることって何だろう?
  ・違う立場から見たらどうだろう?
  ・これをひっくり返してみたり、裏返しにしたらどうだろう?

・人生がいつもうまくいかないという人を見ていると、往々にして、
 彼や彼女たちの反応が単調であることに気づく。
 豹変することは許されないというのは、人の行動を制限してしまうふるい考え方だ。
 あなたは、自分はいつも「こうでなくてはいけない」という考えに縛られてはいけない。(p108)

・性格より、他人にどんな影響を与えるかが大事だ。(p118)

・困難に出くわしたときの、隠れたチャンスの探し方。(p134)
  ・これが起こってよかったと思えることって何だろう?
  ・どうしたらこの不運を好運に変えられるだろう?
  ・これで思わぬ道が開けることが、何かないかな?

・あなたが困難や逆境を恐れているとするなら、それは自分の力を過小評価しているからかもしれない。
 困難によって、今まで自分の中に眠っていた思いがけない力が呼び起こされる。
 そこにこそ、最悪を最高の体験に変えていく力が生まれる。(p139)

あとは覚えておきたい名言など。
 
・学校では、授業で学んで、その後にテストを受ける。
 だが、人生という名の学校では、順番が逆だ。
 まずテストを受けさせられ、その後であなたの学びが始まる。(p93)

・When a student is ready, the teacher will come.
  生徒の学ぶ準備が整った後に、先生が現れる。(p156)

・そもそも「自分が凹んでいる」ということを正しく認識することが重要。
 認識すれば、対策がとれる。

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