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効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法 / 勝間和代

2008/05/07

生産性向上のための工夫やアイデア。

自分でもできそう!と思えるアイデアが多く、面白かった。

例えば本書中に、
「買う本について、自分のテーマを5つくらい持っておく」というアイデアが載っていたので、
早速自分のテーマを書き出してみたりした。

・情報収集に関するスキル。新聞の読み方、情報の選び方など。
・スケジュール管理に関するスキル。タスク管理、時間管理、手帳術など。
・情報発信に関するスキル。話し方、伝え方、書き方など。
・生産性向上に関する最新技術動向。Rails、フレームワーク、seleniumなど。

以下、記憶に残った部分をメモ。


■2章 情報洪水の中から1%の本質を見極める技術

・ある目的に沿って整理された思考の枠組みを「フレームワーク」と定義

・フレームワークを学ぶことで、以下の点を改善可能
  1. 必要な情報と不必要な情報の区別がつく
  2. いい情報と悪い情報の区別がつく
  3. 情報の因数分解ができる
  4. 本質的な情報とそうでない情報の区別がつく
  5. 既存のフレームワークを下敷きに、新しいフレームワークを作ることができる

・フレームワークを超えて、ある分野における長年の経験に基づき、
 時間をかけて私たちの中に暗黙知をためて新しく洞察ができるようになることを「ディープスマート」と定義
 ⇒型から外れたときに、どれだけ正しい情報収集や判断ができるかがディープスマートの役割

・何が本質なのかを本質なのかを経験から見極めるのが「失敗力」

・歴史から学ぶのがフレームワーク力だとしたら、
 経験から学ぶのがディープスマート力と失敗力

・ディープスマート力をつけるにあたって、
 自分の分野に卓越するために、自分の価値を出せないところはバッサリ切り捨てる
 ⇒何の情報を得るために集中すればいいか、ということを考える前に、
  どのような情報はノイズだからいらないか、ということを考えるほうが本質に近づける

■3章 効率が10倍アップするインプットの技術

・システム構築の用語GIGO

"Garbage in, garbage out" (ゴミを入れても、ゴミが出てくるだけ)

にあるように、有用な情報を選んで入手するべき。

 具体的には、以下の情報が有用:
  - 自分の体験からの学び
  - 他者の体験からの学び
  - 良書
 マスメディア情報は減らした方がよい:
  - テレビ
  - 一般雑誌
  - 目的意識のないコミュニケーション

・情報の3段階
  - 情報には空、雨、傘の三段階がある
  - 空:私たちが空を見上げた時の事実
     ⇒雲が出てきたら、「空が曇ってきた」
  - 雨:その空を見た時の私たちの解釈
     ⇒「雨雲が出てきたので、雨が降りそうだ」
  - 傘:その解釈に対しての行動
     ⇒「雨が降りそうだから、傘を持っていこう」

・買う本について、自分のテーマを5つくらい持っておく
 例:
  - 株式投資を中心とした金融論。投資の心理学、行動ファイナンス、これまでの実証研究など
  - 会計学の最新動向。実証会計学、制度研究、海外動向など
  - 人間の健康に関わるもの。栄養学、運動論、アンチエイジング、ストレスと痛みの関係など
  - 人間の認知に関わるもの。脳科学、行動分析学、加速学習、モチベーション論など
  - ビジネスの基礎的なスキルに関する最新動向。マーケティング、プライシング、プロモーション、製品サービスの開発手法など
・本で学んだことは、日常に生かすことを最優先する。
 (まとめのためのまとめをつくらない)

■4章 成果が10倍になるアウトプットの技術

・話がわかりにくい2つのポイント(勝間氏の場合)
  - 相手の理解度を確認しないまま、また前提条件を説明しないまま、いきなり内容に入る
  - 話す内容が、フレームワークになっていない。
   特に「空・雨・傘」の区別がついていないため、雑多な情報に感じる

・改善点2点
  - 相手がどのくらいわかっているのか。
   相手の理解度はどこまでなのか。
   相手にどこから説明すべきなのか。
   相手のレベルをよく理解して、まずは共通のイメージを捉えてから説明する。
  - ロジカルに分解して、説明するクセをつける。
   それは「空・雨・傘」でもいいし、よくコンサルタントがいう「それは3つあります」でもかまわない。

■5章 知的生産を根底から支える生活習慣の技術

・何かの知的生産を行う時に、集中力を上げるために必要なものは、
 意志の力でもなく、スマートさでもなく、単純に体力

■6章 自分の力が10倍アップする人脈作りの技術

・受動的に相手に対して返事を書くのではなく、何か普段の気づきの中で、
 このことを相手に教えてあげれば相手のためになるかもしれないということを、
 積極的にメールで送っていく

■自分に取り入れられそうな具体的な行動指針
・自分の不得意なことをやめる
・情報を中心に、人を集めてみる。まずは、身近な人同士のメーリングリストやブログを立ち上げてみる。
・週に2回はランチミーティングを組む。まずはアポを入れる
・自分が得意なコミュニケーション方法、得意な分野は何かを考え、不得意なことを思い切ってやめてみる。

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