TVピープル / 村上春樹

48JIGEN Reloaded

2008/01/28

初めて読んだ村上春樹。
大学時代に友達からもらってずっと読んでなかった短編集。
短編の読後感としては、釈然としない・腑に落ちないという感覚が多かった。
これが春樹クオリティ？（´・ω・`）

・TVピープル
　現実世界に3人のTVピープルが現れる話。擬音語が印象的に使われていたり（カールスパムク・ダブ・カールスパムク・ダブック・カールスパムク・クブ　など）、「それがTVピープル」と4行にわたって繰り返されたりと、ふつうじゃない書き方に順応して読むのが大変だった。そういう意味では読み手の力を試されるとも言えるような。とりあえず嫌い。

・飛行機―あるいは彼はいかにして詩を読むようにひとりごとを言ったか
　大学生が年上の女性と不倫する話。読み終えて腑に落ちない感あり。

・我らの時代のフォークロア―高度資本主義前史
　学生時代の優等生カップルのその後を描く。
　心理描写が細かくてわかりやすいのと、内容にリアリティがあった点がよかった。

・加納クレタ
　女性建築士に起こる出来事。ホラーっぽい。特に面白くない。

・ゾンビ
　夜更けに墓場を歩くカップルに起こる出来事。ホラー。趣味じゃない。　

・眠り
　ある日突然眠りのない生活を送ることになった主婦を描く。
　途中までは面白かったが終わりが釈然としない。