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さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす/ マーカス バッキンガム、ドナルド・O. クリフトン

2007/01/25

いろいろ感じるところがあったので、本の紹介です。アマゾンのアフィリエイトやってるわけじゃないんですが、他の人の書評にもすぐアクセスできるよってことでリンクもつけておきます。

自分のウリを見つけたい、育てたいと思って手にした本。本についているIDを使うと、WEB上で才能発見検査(ストレングス・ファインダー)を1度だけ受けることができ、自分の5つの才能を知ることができる。それだけでなく、こんな才能の奴が部下にいたらどう扱うべきかとか、才能を伸ばす組織のあり方など、個人の範囲にとどまらない強みの生かし方について書かれている。

ちなみに、以下が僕の検査の結果。

<blockquote style="font-style:normal;">

Empathy/共感性: 共感性という資質を持つ人は、自分を他人の状況に置き換えて考えることにより、他人の感情を察することができます。

Woo/社交性: 社交性というテーマを持つ人は、知らない人と出会い、自分を好きになってもらうのが大好きです。見知らぬ人と打ち解けて親しくなることから満足感を得ます。

Adaptability/適応性: 適応性という資質を持つ人は、「流れに沿って進む」ことを好みます。「今」を大切にし、それぞれの時点で進む方向をひとつずつ選択することにより、将来を見極めます。

Significance/自我: 自我という資質を持つ人は、他人の目から見て非常に重要な人間になることを望んでいます。独立心に富み、人から認められたいと思っています。

Includer/包含: 包含という資質を持つ人は、他人を受け入れることができます。人の輪から外れている人に注意を払い、そのような人を輪に入れようと努力します。

</blockquote>

検査の結果を見て、納得できないというか、「自分ってもっとこういう可能性もあるんじゃないのかな」っていう過信を持ってしまったりするんですが、少なくとも自分の行動や思考の傾向はけっこう的確に出ているかな、と感じた。自分のことってわかっているようでわからないことが多いから、客観的に自分を評価してもらって改めて、自分の今の姿を認識できたような気がする。

以下、記憶に残った内容。

・弱点の克服に時間をかけるよりも、才能を生かす強みを伸ばす方が効果が大きい。弱点の克服はあくまでダメージコントロールを目的とするべきで、その延長で強みに変化することは絶対にない。

・強み=才能×知識×技術
   =常に完璧に近い成果を生み出す力
(才能:無意識に繰り返される思考、感情、行動のパターン
 知識:学習と経験によって知り得た真理と教訓
 技術:行動のための手段)

・才能は生まれもったものであり、時間をかければ習得できるものではない。自分を生かすためには、知識や技術を習得する前に、自分の才能についてよく知った上で、それをどう生かすがを考えることが大切。

あと、記憶に残った組織についての記述。

<blockquote style="font-style:normal">
才能のある人を企業に定着させたければ、その人に伝えるべきことは、企業がその人のことを気にかけていると言うだけでは足りない。成長のあと押しをすると言うことだけでも足りない。何より大切なのは、その人のことがわかっている、ことばに偽りなく、ほんとうにその人がどういう人間か理解している(少なくとも理解しようと努力している)と伝えることだ。ますます変化が激しく、それでいてどこも似たり寄ったりといった風潮の増す今日のビジネス界で、従業員の強みをあれこれ詮索したがる企業は、それだけでも他と一線を画すことができる。(p328)
</blockquote>

かような企業であるために、マネージャはかくあるべき、という話だと理解した。

<blockquote style="font-style:normal">
「すぐれた思想家たちの多くが何世紀にもわたって、「尊敬に値する立派な人間として認められたいという欲望」こそ人間の本質と見なしてきた。・・・(中略)・・・この考え方は正しい。この洞察を忘れて、従業員の名声願望を満たそうとしない企業はどうなるか。それを知りたければ、共産主義体制に何が起きたかを思い出すといい。共産主義体制の崩壊は当然の結果である(意外に長続きしたとは言えるだろうが)。なぜなら、共産主義体制における敬意はあくまで共同体に向けられたもので、個人に向けられたものではなかったからだ。その結果、徐々に生命力とその精神を失った。共産主義体制下にいる個人が個々に失うたびに。これと同じことがヒエラルキーの廃止を試みている最近の企業にも言える。そうした企業では職階がなく、チームに責任者を置かない自己管理制が取り入れられ、社員全員が「平社員」の肩書きを持つ。考え方はすばらしい。が、実際にはうまく機能していない。それは、一人ひとりに評価を与える人がいないため、従業員の名声欲が満たされないからだ。(p332)
</blockquote>

これの対策として
 ・名声の階段を増やすこと
 ・階段を昇りたくなる発奮材料を従業員に与えること
が挙げられている。

階段を用意するかどうかは別にして、どんなカタチであれその欲望をかなえられる環境を用意していくことが、企業の命題の一つなんじゃないかと思います。

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