48JIGEN *Reloaded*

島めぐりとパン屋と、忘れられない言葉のこと

2011/10/07

9月19日から5日間、車で関西方面に行って、ぶらぶらしてきたことを雑にまとめてみた。

どうでもいい割には長いから、暇な人以外には読むことをお勧めしない。

いつもの近所めし

いつも持っていく旅行リュックに着替えだけつめて家を出て、近所のパン屋でやきそばパンと、オリジン弁当で作りたてのおにぎりを買って、近所のツタヤでイージュ★ライダー/奥田民生なんて借りちゃって出発した。

強敵

ちょうど台風15号が来てて、普通に観光したり景色が良いところに行くことは諦めざるをえなかった。名古屋付近が特に土砂降りで、掛川あたりだったかな、雨で前が見えなくて高速なのに30km/hしか出ないくらいだったから、妥当な判断だったと思う。

今回の旅行は、そんな風にして、おいしい食べ物をひたすら食べてくる旅行になった。

日本の食べ物がおいしすぎる。

それでも、旅の後半になると天気が回復してきたから、ふらりと海を目指して

高知県から南を眺めた海

高知の西端にある宿毛湾に行って

宿毛の道の駅からの眺め

夕日が沈むのを見てああってなったり

宿毛の車道から見えた夕日

してきた。とても良かった。

今回の旅のテーマのこと

大体僕の旅行は仕事とか、普段考えてることを忘れるために行くことが多い。忘れたくなるくらい仕事とか普段の思考に浸ってるというのは、つまり疲れてる状態なので、いきおい旅のテーマなんて非常に適当に設定される。旅のことを十分に考える力が残ってることなんて滅多にないのだ。

去年イスラエルに行ったときは「バスで国内を南下して歴史のある砂漠を見てくる」がテーマだったし、今年1月にタイに行ったときは「英語が通じない国でバスとタクシーを使って、予約なしで飛び込みで宿を探す」ことだった。どこが面白いのかピンぼけしてるような、要領を得ないテーマ設定ばかりだけど、つまりそういうことなのだ。その土地その場所でしかできなさそうなことの中で、普段あまりやらなそうなことを、脳みそに負担をかけすぎない範囲で探した結果がテーマになる。

今回はというと、ふらっと立ち寄った本屋で見つけたこの本がテーマになった。

気づけばみんな島国生まれ島国育ち

まずサブタイトルがいい。"The Visual Encyclopedia of SHIMA"ですよ。"ISLAND"ではなくて"SHIMA"と言い切るあたりが、実に男らしいです。帯もとても良いですね。釣りバカ日誌の北見けんいち氏絶賛!!っていう帯の本を、釣りに行く気なんてさらさらない、釣りバカ日誌のファンでもない僕が買っていくっていう構図は、つまり僕のケースで言えば帯のマーケティングは見事に外したわけだけども、この外れ方やいかに。とても良くないですか。どうでもいいですか。

とりあえず、日本の有人島443島が紹介されてるこの島図鑑、いい本です。全ページカラーですよ。

今回行くことができたのは、立ち寄りも含めると
・淡路島(兵庫県)
・与島(香川県)
・直島(香川県)
・坂手島(三重県)
の4島。

淡路島から鳴門海峡を眺む。

淡路島から四国を眺めた写真

淡路島のSAで買ったトマトはもぎたてでおいしかった。

朝もぎたてのトマトで、皮の鮮度がめっちゃ高かったー。

坂手島。の商店。外国の商店だよって言われても騙されちゃいそうですけど、こんな日本の商店もあるんですね。

坂手島の商店

坂手島の家屋の距離感。車が入ることは基本考えないんだろうなあ。

坂手島の家屋

家を出たら海が見える生活はちょっと憧れる。

坂手島の坂

直島の(多分)メインストリート。坂手島に比べると、直島は交通整備しっかりしてたなあ。人口500人と3000人の差なのかな。

直島のメインストリート。多分。

直島って美術館が多くてアート好きな人が訪れるみたいで、島のいたるところにこんな展示があって

アートっぽい

それはそれで楽しめたのだけど、僕はどちらかというと、こんな無造作な風景の方に、大いに島を感じたりしてきたのでした。

無造作感良かった

直島にはレンタルサイクルがあって、楽に島を回れた。一日かけてゆっくり島一周とかしてみても、楽しめるんじゃないでしょうか。

台風の後だからか、風はけっこう強かった。坂道も多くてけっこう汗かいた。

高知のおいしいパン屋のこと

一人旅って、当たり前だけど、旅行中は5日間全てが自由行動なので、食事も好きなタイミングでとることができる。そして車を運転しているとお腹が空いてくるので、車で通りかかった場所で、めぼしいところがあればちょくちょく車を停めて買い食いしながら運転してた。これはけっこう車の旅の醍醐味だったかも。

パン屋のパンたち

そして、例えば高知のパン屋がものすっごくおいしかったわけです。どうでもいいですけどね。もうね、この外見からして

高知のパン屋

外れないでしょ。しかも店の名前書いてないっていうね。

高知のパン屋の中

この陳列。おいしいでしょ絶対ー。

田中ロール

田中ロール。名前のセンス最高。おいしいです。店長さんが田中さんていう名前なのかどうか、考えるとちょっとドキドキする。

B.Bとは

B.B。って何か知らなくて、店の人に聞いてみたら、「昔のパンの名前じゃけんねえ」って言ってた。エクレアっぽいパンでしたよ。結局、B.Bが何の略かはわからなかったけど、これもおいしいです。

ミニ・ボウシ。ちゃんと帽子に見えます。

ミニ・ボウシはボウシっぽいつばがついてるからそういう名前だそう。「うちのはつばが短いけん、ボウシじゃないってよう言われるんよ」って、店の人が笑って説明してくれた。

気になるこのすっごいおいしいパン屋の場所は。ここ。ここ。


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きっとこの文章を読んでる人の誰もが簡単には行けない場所にある気がするし、このパン屋のことを書いてどうするのって自分でも思うんだけど、ここはインターネットの可能性を信じて、いつか誰かが行けることを願って書いてみる。営業時間もわからないけど、僕が行ったのは平日の夕方だったので、平日の日中行けばやってるんじゃないでしょうか。多分。

ついに忘れ切れなかったこと

宿毛の夕日

そんな風にして、色々なことを忘れるべくして過ごしたけど、結局忘れ切れなかった言葉がありました。それは、7月の最後のRubyKaigiで@kakutaniが「The Gate」というセッションの資料1枚目で使っていた、こんな言葉です。

"It's only after you've lost everything that you're free to do anything" (映画Fight Clubからの引用)

雑に日本語にするなら「全てを失った後にだけ、いかなることでもできる自由が訪れる」のような言葉になるのかな。

この言葉が、今も頭から離れないんですよね。僕は、僕たちは、この半年で、1年で、数年で、何を失って、どんな自由を手に入れたんだろう。みなさんは失ったり自由を感じたりする瞬間はありますか?

僕はこれからも、ちょいちょいこのフレーズを思い出していく気がします。

とにかくパーティを続けよう、これからもずっとずっとその先も

っていうわけで、ごくごくふつうの日記おわり。読んで下さったのは、きっと暇な方だと思いたいですが、ありがとうございます。こういうふつうの日記を、ここ半年くらい全然書けていなかったので、時間をとって簡単にでも書けて個人的には満足しています。

最後に、日本の無人島の売買のサイト例なんかを載せて終わり。うっかり買える値段でもないけど、もし自分が買ったらと考えて妄想を膨らませてみるのは、少し楽しいかもしれないし、どうでもいいかもしれない。

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